最果ての地

思えば遠くへ来たもんだ

リアル出社は愛犬も一緒に?

日経にこんな記事があった。

リアル出社は愛犬も一緒に 富士通、専用オフィス新設

記事を読んで思ったことをTwitterでつぶやいたけど、考えれば考えるほど日本では難しいのではないかと思った。

まず、日本のペットはしっかりとした躾が出来ていないことが多い。愛犬家のかなりの人数が「うちの子は大丈夫ですから」と言うが、大丈夫なのは飼い主と飼い主に近い人に対してだけであり誰にでも同じく大丈夫であることは稀と思って良い。そして公共場所での行動についてはなんの躾も施されていないと言っても過言ではない。

電車通勤はリードつけてってわけにはいかず、クレートに入れた状態で移動することになる。コロナ禍で時差出勤も増えて電車の混みようも少しは緩和されているのかも知れないけど、東京では絶対に無理と断言しても良い。自分の身ひとつをコントロールするだけでも大変なあの環境の中でクレートを持ちながら他の乗客に一切迷惑を掛けない自信は私には無い。あの環境はペットにも良くないはずだ。

世の中にはペットが大好きで四六時中一緒に居たい人の他に動物が大嫌いで1秒たりとも同じ空間に居たくない人もいる。猫、犬アレルギーで苦しんでいる人も居るわけで、好きだから、心配だからと言う理由でどこにでも自分の都合で連れ回すことが出来る環境には程遠いのが日本。

数年前にドイツに出張した際に人間とペットが上手に共存している環境に少し驚いた。

ローカル電車でたまたま対面4人掛けのシートに一人で座っていると2頭のフォックステリアを連れた老婦人が相席しても良いかと尋ねてきた。当然OKしたが、2頭はしっかりとした躾がされているようで終始おとなしくしていた。

フランクフルトのアップルショップでは大型犬を連れた男性が展示されていたiPhoneを手に取り吟味していた。男性がひとしきりiPhoneに集中している間大型犬はフロアに伏せてじっと待っていた。これまたきちんと躾ができているのだと感じた。社会全体がそういう仕組になっていると後日聞いて納得できた。

日本も事務所にペット連れて行くことを考える前にペット飼育の際の義務、権利をはっきりさせ、実行し、浸透させることが先決と思う。

これは道行く犬たちを眺めながら食べたホットドッグ(笑)